【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
「優しくなくていい。怒りも嫉妬も苛立ちも、全部ぶつけていいですから……見せてください、本当のあなたを」
「……覚悟は決まっているんだな」
「はい。迷いはありません」
「美織……ありがとう。そして、すまない」
尊さんは心苦しそうに言うと、私をソファに押し倒してその上に覆いかぶさる。そして視線が絡んだ瞬間、荒々しいキスが降ってきて、私の口内を彼の舌がうごめいた。
大きな手がブラウスを強引にたくし上げ、下着の上から胸のふくらみを乱暴につかむ。痛い、と声を上げそうになるけれど、必死で堪えて眉だけをひそめた。
こんな痛み、どうってことない。尊さんの抱える胸の痛みに比べたら……。
私は思わず彼を抱きしめてあげたくなり、逞しい背中に回した腕にぎゅっと力をこめる。
尊さんはそれに反応したように瞳を鋭く細め呼吸を荒げると、キスを首筋に移動させ、背中に回した手で器用にブラのホックを外した。解放された柔らかなふくらみに唇を寄せると、強く吸い付いて赤い跡をつける。
かすかな痛みと、ぞくりとした甘い疼きが全身に走り短い悲鳴を上げると、胸元にいる彼が上目遣いで私を見据え、こう告げた。