【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
【了解。心配しなくてもちゃんと参加する】
秘書に簡単な返事を打って送信が済んだ頃、カーテンのドレープが揺れて、純白のウエディングドレスに身を包んだ美織がようやく姿を現した。
俺はしばし息をするのも忘れて、ドレス姿の彼女に陶然と見惚れた。
エンパイアラインのドレスは、胸の下のラインにジュエリーが散りばめられているだけのシンプルなデザイン。
しかしだからこそ、美織の持つ純粋で透明感あふれる美しさが際立っていた。俺の贈ったピンクダイヤのピアスも、品よくドレスを引き立てている。
「お待たせしました。……どうですか?」
ドレスの裾を踏まないよう、ゆっくりと歩み寄ってくる美織が、はにかんで笑う。見慣れているはずのその笑顔が一段と眩しくて、否応なく胸が高鳴った。
「……綺麗だ。それ以外、言葉が浮かばない」
「ありがとうございます……」
美織は照れながらも、隠しきれないうれしさで口元を緩ませた。
ああもう……今のこの美しい彼女に触れてはいけないというのは、なんの拷問なのだろう。そろそろ我慢の限界なのだが。