【極上旦那様シリーズ】きみのすべてを奪うから~クールなCEOと夫婦遊戯~
楽観遊戯

それから泥のように眠りこけてしまった私。

目を覚ますと、なぜかきちんとパジャマに着替えて自宅のベッドにいた。

今日って……何月何日? 私、昨夜なにしてたんだっけ?

壁のカレンダーをぼんやり眺め、日付を確認する。三月七日、土曜日。よかった、仕事は休みだ……。ホッとして、再び目を閉じる。

そういえば、今日は重要な用事があったような気がするけど……うう、頭がガンガンして思い出せない。

二日酔いの頭をなんとか回転させていると、今日の予定より先に昨日の記憶がよみがえった。

そうだ……昨夜は約束通り凛子に『サンクチュアリ』に連れて行ってもらって、そこにいた王子様のような男性……そう、尊さんに。私、すべてを……。

昨夜の行為を思い出すだけで、火が付いたように顔が熱くなった。

「この世にあんな恥ずかしいことがあるなんて……」

両手で顔を覆い、今さらのように悶える。

あれは夢だったんじゃないかと思い込もうとするけれど、腰のあたりには余韻のような怠さがまだ残っていた。

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