一途な執事と甘いティータイム



私の救世主……と言ってもいいのだろうか。



わからないけれど、私を危機迫るこの状況から救ってくれたのは、突然部屋に乗り込んできた休みのはずの有嶋。



前のパーティーの時も休みだったのに突然現れたような……



どこにでも登場しすぎじゃない?



「有嶋、なんで……」



急な出来事にやっと冷静になってきた私は、ドアの前で立ち尽くしている有嶋に声をかける。



「……?」



しかし、全くと言っていいほど動かない。



そして、その視線の先には大河がいた。



そんな大河も、有嶋の姿を見て立ち尽くしていた。



「ふっ、へぇーここに居たんだ」



そうかと思えば、大河は小さく声を漏らして笑っていた。



大河と有嶋は知り合いなの?



第三者としてふたりのことを見ている私には、ふたりが今日初めて会ったようには思えなかった。


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