一途な執事と甘いティータイム



「さぁ、なんのことでしょう。お邪魔だったようで申し訳ありませんが……菓乃お嬢様」



「は、はい……」



「約束を忘れたわけではありませんね?」



「も、もちろん」



何だか有嶋の背中から漂うオーラに背筋が凍り、顔が引き攣る。



「では今すぐにパーティー会場へお戻りください。もうすぐイベントも始まりますのでご準備がございます」



「わかりました!今すぐに行きます!」



こわい、こわい、こわい!



有嶋のこのオーラは何?



大河と有嶋に何があるって言うの?



この場が怖すぎて、ここから抜け出すためにパーティー会場に戻りたいなんて思ったのは初めてだ。



今度聞けたら聞いてみよう。



……怖すぎて聞けないかもしれないけれど。



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