一途な執事と甘いティータイム
「はぁー楽しかったなぁ」
「ねっ、本当に楽しかった」
友達とこんなに夢中で遊んだのなんて、いつぶりだろう。
遊び尽くして疲れた私たちは、浮き輪に掴まって、ぷかぷかと海面に浮かんでいた。
時刻はもうすぐ3時。
「1回上がってかき氷食べない?」
「うん、いいね!」
休憩がてら、お昼に話していたかき氷を食べることにした。
確かシロップの味はいちごとメロンとブルーハワイの定番3種類だったはず。
うん、ここは迷わずいちごかな。
「美菜子は何味のシロップにする?」
「私はメロンにしようかな。あっ、ちょっとその前にトイレ行ってきてもいいかな?」
「いいよー。先にお店並んでるね!」
「ありがとう菓乃」
お店はまだ並んでいる列が見える。
今並べば、ちょうど美菜子が戻ってくるくらいには買えるかなぁ。
サラサラの砂浜の上は足をとられてちょっぴり歩きにくい。
お店までもう少し。
頑張れ私。
そんな私を邪魔してきたのは───