一途な執事と甘いティータイム
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校内は普段の様子と違って騒がしい。
学校祭が近づき、本格的に準備の期間に入った。
私たちはそれぞれ業務を分担して、グループごとに準備を進めていく。
「わぁー、菓乃すごく上手!!」
「えへ、ありがとう」
私と美菜子は衣装係になり、カフェのウェイトレスさんが着るエプロンを作成していた。
意見として出ていたメイド喫茶のイメージを少し残しつつ、レースのついた可愛らしいエプロン。
ポイントであるレース部分を縫い合わせるのが難しいとみんな口を揃えて言っている中、私はそれを難なくこなす。
きっと今までやらされていた英才教育のおかげ。
嫌々やっていたものだけれど、思わぬ所で役に立ってほんの少しだけ親に感謝した。
ただ一つだけ気に食わないのは、この可愛いエプロンをデザインしたのは大河だということ。
パーティーで着せられたドレスも大河がデザインしていて、それですらすごく不快だったのに。
まさか学校でも大河のデザインする服を着なきゃいけないなんて……