一途な執事と甘いティータイム



「……ふぅ」



教室に着き、安堵のため息をもらした。



やっと解放された。



「あっ、菓乃ー!おはよっ」



「美菜子おはよー」



私が席に座った少し後で美菜子が教室にやってきた。



「あれ?なんか元気ないね。休み中なんかあった?」



「んー、まぁいろいろと……」



ダラダラ過ごしていた割にとても濃いゴールデンウィークだった。



だからと言って、美菜子にパーティーのことを話すわけにもいかない。



朝の時間は、あははと苦笑いで話を濁してその場を切り抜けた。





***



「はぁ……」



「今日ため息ばっかりついてるよ?」



「え、そう?」



お昼休み。



美菜子と机をくっつけてお弁当を食べていると、そう突っ込まれた。



自分では指摘されるほどため息ばかりついてしまっていたことに気がつかなかった。

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