気づけばいつも探してた
またうとうとし始めた祖母の背中を見つめながら翔との縁が一体どこにつながっていくのかぼんやりと考えていた。
その時、ポケットに入れていたスマホが震えているのに気づく。
見ると竹部さんからだった。
慌ててスマホを持ってリビングから出ると、階段を上りながらスマホを耳に当てる。
「はい、矢田です」
『急にごめん。俺だけどあれから元気にしてた?』
「は、はい」
翔の後の竹部さんからの電話に、正直動揺していた。
自分の部屋に戻り扉を閉める。
『正月に急にプロポーズして驚かせたね』
そうだった。
竹部さんからのプロポーズの返事しなくちゃいけない。
でも、どうやって断るのか、考えても考えてもいい言葉が見つからない。
『今週の土曜日の夜、会って話せないかな?』
「土曜日?」
土曜日は、翔がうちに来る日。今さっき決まったばかりだというのに、よりによって竹部さんも土曜日だなんて!
しばらく黙っていると、彼も困ったように「無理?」と小さく尋ねた。
そうだよね。
竹部さんも翔以上に忙しい身の上に、自分の父親にきっと結婚もせっつかれてる。
早く返事をしなくてはいけないのは重々承知だ。
それにこんなに返事を先延ばしにしている自分が竹部さんに対して失礼極まりないことをしてるってこともよくわかってる。
それなのに……翔との約束は私にとっては何よりも大切だった。
「すみません。ちょっとその日は大事な予定が入っていて」
『そうか……』
「プロポーズのお返事ですよね。まだきちんとお返事もできないままですみません」
『それはいいんだ。例えどんな返事でも今回はきちんと美南ちゃんと会って話がしたかっただけで』
「土曜日以外にご都合はいかがですか?」
『うん、ごめん、すぐには答えられない』
やっぱり。忙しい人だもの。そりゃそうだよね。
だけど、翔との食事を昼にすれば、夜は会えるだろうか?
多分、それくらいは翔に調整お願いしてもいいかもしれない。
「あの!夜だったらなんとか都合つくかもしれないのでこちらの予定を調整してみます」
その時、ポケットに入れていたスマホが震えているのに気づく。
見ると竹部さんからだった。
慌ててスマホを持ってリビングから出ると、階段を上りながらスマホを耳に当てる。
「はい、矢田です」
『急にごめん。俺だけどあれから元気にしてた?』
「は、はい」
翔の後の竹部さんからの電話に、正直動揺していた。
自分の部屋に戻り扉を閉める。
『正月に急にプロポーズして驚かせたね』
そうだった。
竹部さんからのプロポーズの返事しなくちゃいけない。
でも、どうやって断るのか、考えても考えてもいい言葉が見つからない。
『今週の土曜日の夜、会って話せないかな?』
「土曜日?」
土曜日は、翔がうちに来る日。今さっき決まったばかりだというのに、よりによって竹部さんも土曜日だなんて!
しばらく黙っていると、彼も困ったように「無理?」と小さく尋ねた。
そうだよね。
竹部さんも翔以上に忙しい身の上に、自分の父親にきっと結婚もせっつかれてる。
早く返事をしなくてはいけないのは重々承知だ。
それにこんなに返事を先延ばしにしている自分が竹部さんに対して失礼極まりないことをしてるってこともよくわかってる。
それなのに……翔との約束は私にとっては何よりも大切だった。
「すみません。ちょっとその日は大事な予定が入っていて」
『そうか……』
「プロポーズのお返事ですよね。まだきちんとお返事もできないままですみません」
『それはいいんだ。例えどんな返事でも今回はきちんと美南ちゃんと会って話がしたかっただけで』
「土曜日以外にご都合はいかがですか?」
『うん、ごめん、すぐには答えられない』
やっぱり。忙しい人だもの。そりゃそうだよね。
だけど、翔との食事を昼にすれば、夜は会えるだろうか?
多分、それくらいは翔に調整お願いしてもいいかもしれない。
「あの!夜だったらなんとか都合つくかもしれないのでこちらの予定を調整してみます」