気づけばいつも探してた
翔はお昼前に自分の車でやってきた。
初めて見る翔の車は、思っていたよりも大きくてブラックの光沢がとても美しい外国車だ。
車に疎い私でも知ってるマークがフロントについている。
よく考えたら翔はお医者様だものね。竹部さんと同じで……。
夜は竹部さんと会うことになっていて、未だに自分の気持ちをどう伝えればいいのか考えあぐねいていた。
「久しぶり。今日はお招きありがとう」
運転席から出てきた翔は、普段と違って前髪を上げその端整な顔が露わになっている。
ダンガリーシャツにオフホワイトのカシミヤのセーターを合わせ、品のいい黒のジャケットを羽織った彼の姿は、その品の良さが一層際立っていた。
その高級車に引けをとらない出で立ちにドキドキしないわけがない。
普通の顔をしようと思えば思うほど、自分の気持ちがあふれてくるようだった。
熱い顔を隠すこともできずに翔から視線を逸らすと、「いらっしゃい。どうぞ」と言って玄関の扉を開けた。
「まぁ、忙しいのによく来て下さいました」
扉の向こうには既に母が待機していて、私さながらに頬を紅潮させて満面の笑みで翔を迎え入れる。
リビングにいる祖母も翔が入ってくるなり嬉しそうに目を細め、「姫路ではありがとう」と言いながら頭を下げた。
翔は少し照れた様子で私に視線を向けて微笑む。
きっと慣れてないんだわ、こういうシチュエーション。
だけど、これまで私にあまり見せたことがない照れた翔も素敵だと思った。
初めて見る翔の車は、思っていたよりも大きくてブラックの光沢がとても美しい外国車だ。
車に疎い私でも知ってるマークがフロントについている。
よく考えたら翔はお医者様だものね。竹部さんと同じで……。
夜は竹部さんと会うことになっていて、未だに自分の気持ちをどう伝えればいいのか考えあぐねいていた。
「久しぶり。今日はお招きありがとう」
運転席から出てきた翔は、普段と違って前髪を上げその端整な顔が露わになっている。
ダンガリーシャツにオフホワイトのカシミヤのセーターを合わせ、品のいい黒のジャケットを羽織った彼の姿は、その品の良さが一層際立っていた。
その高級車に引けをとらない出で立ちにドキドキしないわけがない。
普通の顔をしようと思えば思うほど、自分の気持ちがあふれてくるようだった。
熱い顔を隠すこともできずに翔から視線を逸らすと、「いらっしゃい。どうぞ」と言って玄関の扉を開けた。
「まぁ、忙しいのによく来て下さいました」
扉の向こうには既に母が待機していて、私さながらに頬を紅潮させて満面の笑みで翔を迎え入れる。
リビングにいる祖母も翔が入ってくるなり嬉しそうに目を細め、「姫路ではありがとう」と言いながら頭を下げた。
翔は少し照れた様子で私に視線を向けて微笑む。
きっと慣れてないんだわ、こういうシチュエーション。
だけど、これまで私にあまり見せたことがない照れた翔も素敵だと思った。