気づけばいつも探してた
甘くてふわふわのロールケーキを頬張りながら母が美由紀に顔を向ける。
「美由紀ちゃん、確か韓国語教室で皆と飲みに行った時彼氏がいるっていってたけど、まだ結婚はしないの?」
「お母さん!」
こんな場で唐突にそんなデリカシーのない話題を振った母を軽くにらむ。
正直私もずっと気になってたことだから母をにらみながらも美由紀の次の言葉を待っていたりもしたんだけど。
「ええ、最近まではいましたけど今は一人です」
「そうなの?」
母と私の声がシンクロして、慌てて自分の口を押さえる。
美由紀がそんな私と母を交互に見るとプッと吹き出した。
「ごめんなさい!」
そう言った声も母子シンクロ。
これには思わず母と美由紀と三人顔を見合わせて笑ってしまう。
「素敵な親子」
美由紀がお腹を抱えながら私たちに言った。
少し空気が和んだ中、美由紀は深呼吸をする。
「そうなのよ、美南。まだ言ってなかったけど、以前付き合ってた彼とはお別れしたの」
「確かもう2年くらい付き合ってた彼だったよね。とても優しくて、頭よくて尊敬できる彼だって言ってたじゃない?」
母の存在が気になりながらも尋ねると、ようやくこの場にいるべき人間ではないと察したのか、母は「ちょっと夕飯の買い物してくるわね。美由紀ちゃんごゆっくり」と言って席を外した。
「おばさん、気を使われたのね。別に一緒に聞いてくれててよかったのに」
美由紀は首をすくめると紅茶をゆっくり口に含んだ。
「美由紀ちゃん、確か韓国語教室で皆と飲みに行った時彼氏がいるっていってたけど、まだ結婚はしないの?」
「お母さん!」
こんな場で唐突にそんなデリカシーのない話題を振った母を軽くにらむ。
正直私もずっと気になってたことだから母をにらみながらも美由紀の次の言葉を待っていたりもしたんだけど。
「ええ、最近まではいましたけど今は一人です」
「そうなの?」
母と私の声がシンクロして、慌てて自分の口を押さえる。
美由紀がそんな私と母を交互に見るとプッと吹き出した。
「ごめんなさい!」
そう言った声も母子シンクロ。
これには思わず母と美由紀と三人顔を見合わせて笑ってしまう。
「素敵な親子」
美由紀がお腹を抱えながら私たちに言った。
少し空気が和んだ中、美由紀は深呼吸をする。
「そうなのよ、美南。まだ言ってなかったけど、以前付き合ってた彼とはお別れしたの」
「確かもう2年くらい付き合ってた彼だったよね。とても優しくて、頭よくて尊敬できる彼だって言ってたじゃない?」
母の存在が気になりながらも尋ねると、ようやくこの場にいるべき人間ではないと察したのか、母は「ちょっと夕飯の買い物してくるわね。美由紀ちゃんごゆっくり」と言って席を外した。
「おばさん、気を使われたのね。別に一緒に聞いてくれててよかったのに」
美由紀は首をすくめると紅茶をゆっくり口に含んだ。