君となら、きっと
痴漢だ。後ろにはスーツを着た中年男性が立っていた。
「っ……。」
暑ぐるしい車内とは逆に、とてつもない寒気と恐怖心でぐちゃぐちゃになりそうだった。
そんな時、隣に同じ制服を着た、男の人がたっていることに気づいた。
どうすることも出来なかった私は、イヤホンを付けてスマホをいじっているその男の人に目で訴えた。
男の人は最初、(なに?)という目で私を見ていたけど、状況を把握した途端、にこりと笑って私に笑いかけたと思ったら、鋭い目付きで中年男性を見た。
そしてとても低い、聞こえるか聞こえないかの瀬戸際の声の音量で
『失せろ。』
とだけ言った。
いやいやそんなんで痴漢辞めるわけ…
って、やめてるし……
すぐに電車が次の駅に止まり、その中年男性は逃げるように電車をあとにした。
ふぅ。とほっと一息ついて、自分では落ち着いてるつもりだったが、手を見ると震えていた。
本当に怖かった。でももう大丈夫だよと自分に言い聞かせても手の震えだけは止まらなかった。
「っ……。」
暑ぐるしい車内とは逆に、とてつもない寒気と恐怖心でぐちゃぐちゃになりそうだった。
そんな時、隣に同じ制服を着た、男の人がたっていることに気づいた。
どうすることも出来なかった私は、イヤホンを付けてスマホをいじっているその男の人に目で訴えた。
男の人は最初、(なに?)という目で私を見ていたけど、状況を把握した途端、にこりと笑って私に笑いかけたと思ったら、鋭い目付きで中年男性を見た。
そしてとても低い、聞こえるか聞こえないかの瀬戸際の声の音量で
『失せろ。』
とだけ言った。
いやいやそんなんで痴漢辞めるわけ…
って、やめてるし……
すぐに電車が次の駅に止まり、その中年男性は逃げるように電車をあとにした。
ふぅ。とほっと一息ついて、自分では落ち着いてるつもりだったが、手を見ると震えていた。
本当に怖かった。でももう大丈夫だよと自分に言い聞かせても手の震えだけは止まらなかった。