君想い
第一章

空席の7番




高校に入学してから3ヶ月。



その日も、窓際の一番後ろの席の主は現れなかった。



そこにいるはずの人物は、


「出席番号7番。片瀬 希美‐カタセ ノゾミ‐」





名前だけは、忘れられなかった。



彼女を知っている訳ではない。



ただ、優斗が高校に入学してから、


一度も姿を見せた事がなかったから。
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