私の彼は世界一の有名人。〜世界トプ選手との恋愛事情〜
練習が終わる。



『あ、終わった』



ルートと過ごしていたため
さほど時間が経った気はしなかった。



うわ、3時間も経ってる。



『じゃーね、僕は行くよ』



『うん、また後で』



『うん!』



手を振ってルートが去っていく。



ゾロゾロとピッチから出ていく選手達に関わらず
手元にあるバインダーに視線を落とす。



んー、ルートと話してたから
そんなに書けなかったけど大体はいいかな。



『うわ、全部真っ黒』



『エル!』



『千夏!!!』




覗き込んできたエルに驚くと
エルは嬉しそうに両手を広げる。



『エルゥゥウー!!!』



『千夏ー!!』



『エンダぁぁぁぁー!!』




エルとの再会にギュー!と抱きつくと
レオいわく無駄な美声と歌唱力をもつ
サンスが某有名映画の名曲を歌い出す。



『やかましい』



エルと私の再会はレオの一言で
うちやめとなった。



『のりわりーな』

『わりーぞ』

『わるいわよ』



『一旦黙れや貴様ら』



レオの冷静な判断により全て打ち切り。



やれやれと3人でしながらレオに近づく。



『なんでそんな顔されるんだ俺は』



『レオのワガママ聞いてあげたんだろ』



『どこがわがままだ。』



サンスとレオの掛け合いに3人で苦笑する。



3人?



『カイン!!』



『よ、千夏』



いつの間にかカインがいた。



『おーと、アホーズ勢揃い?』
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