私の彼は世界一の有名人。〜世界トプ選手との恋愛事情〜
なに、なになになになに



さっきのレオの言葉が頭の中をグルグルと
回って離れてくれない。



私の為!?



なら、ならなんで!



なんで、



「ラグビーに関わらせたのよ。」



店の扉の横で蹲る。



レオが日本に来なければ、



レオが私をラグビーに必要だと言わなければ



私はラグビーの事を
ここまで好きになれなかったし



レオの事も



こんなに



........



きっと、




レオに出会わなければ、



同級生との恋も出来たかもしれない、



みんなが憧れる青春に
私も憧れて目指すことが出来たかもしれない



全部、全部、



レオに出会ってから



そんな事に憧れなくなった。



出会うのは学校の通学路や校内ではなく



真っ青な晴天の下で、



青い青い草が生え揃ったピッチの上で



優しく微笑んでくれる誰かに憧れた。



みんなが自分の好みを言い合う時、



きっと私の奥底にはレオがいて、



私の好みは、



レオで作られていた。



自覚なんてしたくなかった。



受け入れなんて拒否したかった。



でも、



そんな事は出来るほど大人にはなってない



私はまだ子供で、



レオからしても子供で



《こんなおっさんに
振り回される人生じゃない》



そんな、



そんな言い訳。



「ずるい。」



私も、



言い訳があれば、



レオみたいに諦められたのかな。





あぁ、やっぱり私って、



レオの事、
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