私の彼は世界一の有名人。〜世界トプ選手との恋愛事情〜
えぐえぐと泣き続けるカインに目を向ける。



泣き上戸だった事にびっくりだよ。



実際言ってしまえば自業自得だ。



どっちらかと言えば自分も被害者だし。



でも、



『カイン』



泣いてるカインがそろそろと顔を上げる。



その泣きまくった顔に
つい笑ってしまう。



『そんなに泣いたら明日が大変だよ。』



『う"ぅ"〜〜でもぉぉおー』



『私はいいよ、
だって、おかげでレオの気持ち知れたんだもん』



脈無しって事もね。



『ち"なぁつ"〜〜〜』



『あーもう、なんでまた泣くのよ』



ハンカチでカインの涙が落ちる目じりを拭く。



てか、



『カインは何に対して謝ってるの?』



ずっと思ってたんだよね。



『だってぇ〜』



『はいはい』



『レオは、ずっと隠しとくつもりだっだのにぃ
俺がぁぁー』



あぁ、そう言うこと。



それなら簡単じゃん



『今日私は聞いてないよ』



『嘘だァァ』



『ほんとほんと』



『だってぇ〜』



『私は今日は、レオと一緒に来たけど、
書類整理が終わってなくて
すぐに帰っちゃったの』



カインが赤い目元をクシャリと歪める。



『私は、何も聞いてないし
見てないよ』



酔っ払いにも意味が通じたのか
いやそうに顔をゆがめられる。
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