私の彼は世界一の有名人。〜世界トプ選手との恋愛事情〜
カインに微笑むとカインのそばを離れる。



そしてレオのそばに行く。



『レオ、レオ』



眠りこけているレオの肩を揺する。



『...ちな、つ?』



『うん』



『今、までどこ、に?』



『えー、聞いてなかったの?
書類整理するから帰るって言ったじゃん』



『かえ、る?』



『うん。
みんなからレオが動かないって連絡来たから
迎えに来たの。


ほら、立って、帰るよ。』



レオは首を傾げるが意味は分かってるのか
ゆっくりと立ち上がる。



フラ



うわっとっとっと、



ふら〜と倒れそうになったレオを支える。



『大丈夫?』



『うん』



エルに目配せしたら意味が分かったのか
店の外に行く。



『しっかり歩いて』



すっかり千鳥足のレオを支えて店の中を歩く。



『ふふ』



『レオ?』



笑うなんて珍しい。



『気分が、いい』



『でしょうね』



そりゃそんだけ飲んで
そんだけ酔えばね。



『む、違うぞ』



酔っ払っいでも鋭いのは変わらない。



『何が?』



『俺は、このニュージーランドに
千夏が当たり前のようにいるから、
機嫌がいいんだ。』



そう言って珍しく笑顔になるレオ。



目を見開く。



思わずレオから距離を取ってしまう。



ふらついたレオはサンスに支えられる。



言いたいことだけ言ってこくこくと頭を揺らす。



『千夏、』



『な、に?』



『顔の熱を取ってから、タクシーに来いよ』



サンスの笑顔から自分の顔が
どうなってるのかが手に取るように分かる。



これだから、レオルド・スミスは!!!
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