私の彼は世界一の有名人。〜世界トプ選手との恋愛事情〜

『以上です。』



先にテイラーさんが欲しい選手を読み上げ、
私達があとから読み上げた。



別段どっちでもいい、と思っていた選手は
テイラーさんが取ったら争わずに違う選手を
指名した。



向こうはこっちがレオを選ばなかったことに
驚いている。



『ふむ、被っとる選手は
ワシが振り分けるが良いかな？』



『『はい』』



総監督の言葉に私とテイラーさんが頷く。



『それじゃあ、これで決定じゃ、
全員、昼休みの後はそれぞれのチームの
監督に従うように』



『『『『『『『『はい！』』』』』』』』



全員の声が揃って返事すると
解散を告げられバラバラになって行く。



『千夏』



聞きなれた声。



でも違う。



『なーに、サンス』



後ろを振り向かずに、
バインダーに目を落としたまま返事をする。



『ちぇー、騙されると思ったのに』



『まぁ、いつもならレオは話しかけるよな』



『真っ先にな』



けっけっけと笑いながら
バカーズ3人が言ってくる。



『3人をここに揃えれたのは嬉しい誤算よ。』



振りかけるとサンス、カイン、エルが
並んでいる。



ニヤニヤとしている笑みは悪い大人のそれだ。



『試合開始1時間前にロッカーに集合よ。
全員に伝えて』



『『『了解、監督』』』



そう言うと3人は私達を追い抜いて
廊下へ出ていく。



『ははっ、良くも悪くも
嫌いな人なら言うことを聞かなかったりする
3人組があんなに言うこと聞くなんて』



タリバンさんは乾いた笑みをこぼす。



『ふふ、今回下手したら見限られるわよ』



『気をつけないといけないですね』



『えぇ』