私の彼は世界一の有名人。〜世界トプ選手との恋愛事情〜
『あ!レオさん!いたいた!
さっき監督がお前らがここにいたら
何やらかすか分からないから
さっさとホテルに帰れって』



『ルート』



『はい?』



カインと入れ替わるようにやってきたルートに
手のひらを差し出す。



『車の鍵よこせ』



『へ?』



『いいからよこせ
マネージャー統括してるてめぇなら
持ってんだろ』



ルートの返事を聞かず
ルートの持ってるカバンとポッケを
ガサゴソと漁る。



『待って待って待って!!
ダメだよ!!監督に怒られちゃう!!!』



『大丈夫だ』



『何一つ大丈夫な気がしない!!』



『大丈夫だ、俺を信じろ』



『そんなことはコートの上で言ってよ!!』



あぁぁぁぁあー!!!
とルートの断末魔が響き渡る会場を後にする。



監督の愛車。



俺のとそうそう作りが変わらない車に乗り込む。



近くには2つの駅がある。



近いのは右に曲がった先にある
1km程の場所だがチナツの事だから
頭を冷やしたいと
もう少し離れた方を選ぶはずだ。



エンジンをかけると低音が響く。



どんだけ改造してんだよじーさん。



でも助かったぜ。



ニィッと口端が上がる。



スピードが出るからな!



道路に出てスピードをどんどん上げる。



早く伝えたい



早くお前に会って



早くお前にキスをしたい



早くお前にこの溢れんばかりの思いを



お前に



好きだと伝えたい
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