私の彼は世界一の有名人。〜世界トプ選手との恋愛事情〜
グルグルと色んな物が回る。



頭の中は大渋滞を起こしてて
これ以上考えるなと警戒音を鳴らしてくる。



ゆっくりと少しばかり長い道のりを歩きながら
イヤホンに響く音楽を聴く。



行動も起こせなかった男性の失恋の曲。



私にそっくりな男性の曲。



今の私にぴったり。



「I wanted to tell you I love you.

I want to cry out that I love you.

But I'm a coward, and I don't like you.

I'm sure the man who looks good on you will be able to tell you in a loud voice that he likes you」



軽く歌う。



こんな歌が似合う女なんて
そうそういるわけない。



ほんと、レオに似合う女性は
レオに向かって大声で好きだと叫べる人だよ



『俺も、そう思う』



は?



ゆっくりと振り返ると
レオが運転席から降りてきているところだった。



『レオ。』



『俺も、好きだと伝えたい。
好きだと叫びたい
俺の好きな人は
大声でこの好きだと言う気持ちを叫ぶ人が
似合うと思ってる』



『なに?惚気に来たの?』



『あぁ、そうだ』



息を飲んで、噛み締める。



『そう、わざわざご苦労な事ね
ニュージーランド代表は
相当暇なようね』



『暇じゃない。


暇じゃなくても、
俺は好きな人に好きだと伝えたい』
< 184 / 191 >

この作品をシェア

pagetop