月夜に笑った悪魔


口に入ったお菓子は、甘くてふわふわのマシュマロ。
中にチョコが入っていて、美味しい。


……マシュマロ食べたのなんてものすごく久しぶりだ。



「ちなみに絵音と吉は18歳、十と千梨は暁と同じで16歳。絵音の言う通りみんなそんなに歳変わらないから気楽にしてよ、美鈴ちゃん」


蒼真が優しく言って、まわりのみんなもそれに頷く。


吉さんと絵音さんが18歳、なんてものすごく意外。
……本当にみんな歳が近いんだな。だったらお言葉に甘えて敬語はやめよう。



私は「わかった」と返した。







「ちょっとあたしも仲間に入れてよ~!あたしだけ仲間はずれは悲しいじゃない~!」


急に音を立てて開いた後ろのドア。
それと同時に聞こえてきたのは吉さんの声。



びっくりして反射的に後ろを振り向けば、そこにいたのは吉さんと……彼の背中でぐったりしている、頭に包帯を巻いた暁。


暁は目を閉じているから、寝てるのだろうか。




「よっちゃん!やっとあっくん捕まえたんだね!お疲れさま!」


2人の元へと駆け寄って、今度は吉さんにマシュマロを食べさせた絵音。

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