月夜に笑った悪魔
私ばっかり、弱いところを知られてる。
私だって、なにかやり返したいのに……っ。
なにか作戦を考えようとしても、弱いところばかり中心的に狙われてしまえば考えることにぜんぜん集中できない。
首筋がチクリと痛んだと思ったら、今度はそこに舌が這う。
漏れる甘い声。
自分の声が大きく聞こえて、恥ずかしくて……。
必死に声を抑えようとするが、彼はそうさせてくれない。
また強く吸い付いて、甘噛みして、攻めてくる。
そのたびにビクつく体。
彼の甘い熱に乱されて、おかしくなりそうだ。
……もっと、激しく求めてしまいそう。
「キス……あかつき、キスしたい……」
キスしたくてそう言うと彼は顔を上げて、唇に優しいキスを落とす。
そのキスも気持ちよすぎて、とろけてしまいそう。
「かわいすぎ」
声が耳に届くのと同時におでこにキスを落とされて、次に……ブラウスのボタンをさらにはずされ。
彼は胸元に顔を埋めると強く吸い付いた。