月夜に笑った悪魔
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外観からでもわかっていたが、やっぱり木造校舎の中も古く。
歩くたびに床が軋む。
忍び足で行こうとしても、やっぱり軋む音がしてしまって音を立てないなんて無理だった。
つまり、足音で誰かが来たというのは筒抜けになってしまうということ。
暁は立ちどまり、耳を澄ます。
表情は、真剣そのもの。
彼の右手には私の手が握られていて、反対の手には拳銃。
月城組がいるとしたら……いつ、どこで何が起こるかわからない。
だから常に緊張感と恐怖で心がいっぱい。
私も耳を澄ますけれど、今のところなにも聞こえてこなくて。
手を引かれ、またゆっくり進む。
歩くのは廊下の端っこの、教室がある側。
各教室があって、扉の手前で彼はまた立ちどまって教室内を確認。
そして誰もいなければ、次の教室へ。