月夜に笑った悪魔
「この間、まじで言いすぎた」
付け足して言う彼だけど……本当に悪いとは思っていなさそう。
あの病室で、暁が私に言った言葉はきっと本心だった。
暁は復讐をやめる気はないし、そのことに関してなにか口出しされるのは絶対にいやだと思ってる。
私が思ってることなんて、暁に1ミリも伝わらない。
また『復讐なんてやめて』って言ったらぜったい怒るくせに……。
「気持ちのこもってない謝罪なんていらないっ!!」
私は目を開けると起き上がって、隣にいた暁に枕を投げつけ。
走って部屋を出た。