月夜に笑った悪魔
同じ気持ち



「美鈴!おまえに会いに来たって言ってるチビが2人、校門のところにいるんだけど……!」


金曜日の学校、ぼんやりしながら休み時間を過ごしていると、勢いよく教室の扉が開いて。
隼人の大きな声が教室中に響いた。




……私に会いに来たって言ってる、チビが2人?
そう言った、よね?


よくわからないその言葉。
私は立ち上がって、隼人のほうまでいくと腕を引っ張られた。


「隼人、どういう意味?チビって……?」
「小学生くらいチビ!たぶん美鈴の親戚だろ」


答えてくれる隼人だけど、私にはぜんぜんわからなくて謎は深まるばかり。




……今までのことを思い出しても、私には小学生くらいの知り合いなんかいない。
両親が早く亡くなったから、親戚付き合いなんてなかったし……。


いったい、私に会いに来た小学生とは……。

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