月夜に笑った悪魔


私はすぐにまわりをよく見た。


月城組がこの2人を私のところにやってくるように命令し、油断した私を攫おうなんて企んでいるのではないかと思ったから。




でも、見た感じ特に誰も近くにいなくて……。
……この子たちは、2人で来たのかもしれない。




「2人で来たの?っていうか、2人は月城組の?なんで……私の学校のこととか知ってるの?」


確認のために聞くと。


「そう、月城組だよ!おねーさんのことは、おにーちゃんが持ってた紙に書いてあって、いろいろ知ったの。
わたしたち、今日はおねーさんに会いに2人で学校こっそりぬけだして来たんだ。この日のために見張りに見つからないようにいろいろ作戦考えて来たんだから!」


女の子は即答。
男の子は後ろでこくこく頷く。



やっぱり……あの月城組、なんだ。
って、2人で学校抜け出して来たって……本当によくここまで無事だったね?


ヤクザの娘とか息子って、なにかと狙われそうなイメージがあるんだけど……?

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