月夜に笑った悪魔
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「教室まで送る」
学校では、暁に近づかないようにしようって決めたのに……それは早くも守れそうになかった。
20分ほどで学校に到着して昇降口へと行けば、なんと暁が待っていたのだ。
まわりから感じるたくさんの視線。
こんなに目立っているのは、この男のルックスがよすぎるせいと、その男が私に話しかけているからだろう。
……暁、絶対モテるんだろうな。
これはかなりやばい。
「……学校では話しかけないで」
私は彼にだけ聞こえるような小さな声を出して、靴を履き替えてから早歩き。
いかにも話しかけられたのは私じゃないというふうを装ったつもりだったが……。
「ヤダ」
持っていた鞄をガシッとつかまれて、引きとめられた。