月夜に笑った悪魔


ほっと息をつく彼女。



……本当に、来てくれてよかった。
けど……ひとつ、大きな心配がある。




紫乃たちは、この状況をほかの月城組の人たちに見られたら裏切り者扱いされないか。


一条組と争うことをやめない月城組の人たちが見たら、かなりやばいのではないか。


そんな心配をしていれば、それを察したように紫乃は「私たちなら大丈夫よ」と言って。



「一条組はどうなの?やっぱり……そっちもとめられそうにない?」


次に、聞かれたこと。


「……今日、一条組の組長が目覚めたの。それで、一条組はなんとかとまりそう。暁もなんとか説得して、復讐を望むのはやめるって……ちゃんと言ってくれたんだ。
暁、また暴走しちゃったけど……」


私はさっきのことを説明。
それを話せば紫乃は「じゃああとは月城組をとめるだけなのね」と呟いた。

< 546 / 615 >

この作品をシェア

pagetop