月夜に笑った悪魔


暁の纏うオーラが変わった。


溢れ出る怒りのオーラ。
黒い瞳は冷たく、発砲した男性だけを捉えている。



「なにしてんだてめぇ……!!」
「こんなことしてただで済むと思ってんのか!?」


月城組の組員たちは、その男性に一斉に銃を向けるとすぐに拘束。



暁は、その男性に向けたまま。
……次は、確実に仕留めようとしてる。





「暁、だめ……っ!人を殺したらだめだよ……!もう終わり……!私は、大丈夫だから……!」



起き上がろうとしても痛みで起き上がれず。

私はなんとか手を伸ばし。
触れたのは、拳銃を構える彼の手。



そっとその手に触れれば、拳銃はゆっくりおろされ。
彼の瞳は私を捉えた。

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