愛は惜しみなく与う②
もう少し怖がってくれて、助けを求めてくれればいいのに。
さらっと受け止めてしまう杏ちゃん。
いつも以上に警戒せな!と拳を天井に突き上げていた。
いやいや…
予想外すぎてなんだか…焦っていた俺が少しマヌケに思える。
でも違ったんだ
俺たちに心配かけないように、、杏ちゃんはそうしていただけだった。
そういう子だと分かってたのに。
皆んなで泉の家のことを話していたら、杏ちゃんの携帯が鳴り、東堂の家からだと言い、部屋を出た
その内容は俺たちには聞こえなかった
「志木。あたしのマンションの5階の住人今すぐ調べて」
『…どうかなさいましたか?』
「わからん。ずっと視線感じるゆうてたやろ?そいつがわかったかも。女じゃなく男や。25くらいの男らしい」
『待ってください。どうしてそれを?』
「慧がなんか違和感あって覚えてたらしい。詳しくは長いこと話せへんしあれやけど…とりあえず5階に住んでる若い男。絞って情報抜いて」
『……わかりました。LINEいいので、詳細を』
「うん、後で送る」
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