愛は惜しみなく与う②

弾を避けたり、そんな超人的なことは出来るわけもないけど、何がってそう言う雰囲気に慣れてるってだけでも、経験としては大きい。



タクシーを呼んで乗り込む

大方の住所をいうと、タクシーの運転手さんは、少し嫌そうな顔をした

治安悪いんか…


手前で降ろしてもらい、新の後についていくと、人気のない場所に大きなお屋敷が建っていた


これか…


「ここから中へ入れます。あっちが離れで、こっちは母屋。母屋の方で暴れてるそうです」


離れに泉の父親いそうやけど、流石にもう移動してるかな?
ってかタイミング悪いな。なんで泉が帰った時に暴動なんか…いや…そのタイミングを狙ってたんかもしれへんな




中から怒鳴り声が聞こえる


大丈夫かな、泉

チラリと中を覗くと、最悪な状態やった。沢山の人が殴り合いをしている。
銃声とかは聞こせへんけど…刃物やらも使ってるかもしれへん



「…さすがに入れねーよ」


そりゃそうや。ここに飛び込んでいくのはアホしかおらへん。

新は少し離れたところから、屋敷の中の様子を伺っている
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