愛は惜しみなく与う②


「ゴトウと白瀬と…あとは信用できる数名にしか言ってない。白瀬にも治療をやめたときに話した。初めから知ってたのはゴトウだけだ」


「2年は治療してたのか?」

「あぁ」

「その間…組はどうしてたんだ?」


怖い。聞いたら俺がずっと抱えてた気持ちが無くなりそうな気がする


「……ゴトウは俺につきっきりだった。その頃はまぁ…若い奴らに組を任せてみたくなったんだ」


今思えばそれが間違いだったんだけどな。そう笑った



おかしい


親父がこんなに素直に話してくれるなんて



全て話して


それで終わりってか?




「治療しろよ!」

「なんだよお前。寂しいのか?」

「ちがう!そんなんじゃねーよ。でも…ここで諦めるのは違うだろ」




「言うのが遅ぇーんだ」


そう親父に言われて頭に来た
ベッドの横に置いてあるサイドテーブルを蹴飛ばす

やるせなかったんだ



「なんで俺になにも言わないんだよ!!なんで俺は今知らされたんだよ!!なんで俺が…あんたを責めた時…なんであの時本当のこと言わなかったんだよ!!!」


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