愛は惜しみなく与う②
「帰ってきたんだ。久しぶりに付き合ってやるよ。ヤクザの世界は嫌いだけど…別に俺はお前らは嫌いじゃなかったよ。親父は嫌いだったけど」
そう付け足したけど、笑って話せた
そうだ
タイミングが悪いんじゃない。タイミングは良かったんだ
「ちゃんと話つけて、俺の知りたい情報を聞き出すまで、親父にくたばられたら困るんだ」
そうして俺は、今回の合田兄弟の反乱に参加することを決めた
「若!彼女、組長に紹介しなきゃいけませんね!」
「彼女なんかいねーよ」
「嘘だ!!!女の匂いがする」
黙れ。そう言って白瀬の頭をぐーで殴っておく。
でも気になったから1つ聞いておく
「なんで女女って言うんだ?親父にも言われたんだけど」
俺ってそんなわかりやすい?
「いや、まぁ女か分からなかったけど、わりとすぐ確信もてましたよ」
「なんでだよ」
「だって若、すごく優しくなりました。雰囲気とか…話し方とか…それって若を変えてしまうような素敵な人が居るのかなって」
笑顔の白瀬
そうか
そう見えるならそうなのかもしれない