愛は惜しみなく与う②
隣で朔が、あいつには緊張感というものが無いのか。とボヤいている
その気持ち、俺もわかる
「嬢ちゃん!若の弱点教えてやろーか」
組員の1人…俺が幼い頃から、蕪木組の上層部にいた、ハザマさんが杏に声をかける
「え、なになに?弱点あんの?あたしも弱点知ってるで〜!」
ハザマさんは、本当に顔がもう、怖い。
俺でも久しぶりにみたら、怖い顔してるなって思う。
顔に傷はたくさんあるし、片目は眼帯
いかにも!!!!って風貌のハザマさんに
杏は何も気にするそぶりもなく、むしろ、自らハザマさんに近づく
ってか、あたしも弱点知ってるって言ったか?
俺の弱点?そう思ってたら、新が隣に来てこっそり俺に耳打ちした
新の発言を聞いて少し血の気が引く
「お、おい!杏!わるかった」
杏とハザマさんの近くに寄って、杏の肩を引く
「やめてーや!あんたの弱点聞くねん!しっし!」
手であしらわれる
冗談でもちょっとその仕草は傷つく
ハザマさんは俺をみてケタケタ笑う
はぁ…最悪