愛は惜しみなく与う②

「ゴトウさんから、明日暴動があるから来いって連絡あって…今日きたんだ」


はぁ…
詳しく聞くと、もうほとんど親父側の人間は動いていなかったらしい。

合田兄弟を抑えようと一時はしていたらしいんだけど、親父が一旦それぞれ家庭に戻れと言ったらしい


なんとも丸くなったもんだな


「お前の親父さんは、俺らに負担かけないように、この組を終わらせようとしてたんだ」

「…ちょっと話聞いたからある程度把握してる」

「あの人は、昔のお前からしたら、最悪な親だったかもしれない。でも…俺ら組員からしたら、すげぇ組長だったんだぜ」


ハザマさん…
この人は昔よく親父に泣かされていた俺を慰めてくれていた


「わかってる。今は少しだけだけど…。わかって行きたいと思う」


そうか!と肩を叩かれる。
白瀬は俺の後ろで、鼻をすすっている。


「お前、柔らかくなったな!」

「はい!若はすごく雰囲気が優しくなりました」

「るっせぇ」


周りを見ると、少なくなったと思っていた親父側の組員は、想像以上に居た
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