愛は惜しみなく与う②
久しぶりのクラスは、相変わらず男臭かった

まぁ32人中、30人男やしな

もう1人謎の長谷川さんって女の子は、やっぱり一度も学校には来ない


「あーーーー!峰岸ちゃん!!!久しぶりぃぃ」


教室のドアを開けてそう叫んだのは、担任の神田先生
元気やなぁ


「お前、久しぶりなのは杏だけじゃねーだろ?あ?俺らもだろ?」


朔はあたしに向かって飛び込んでくる神田のスーツの首根っこを掴んで、教壇の方へ引きずっていた


なんて平和な日常


怪我もほとんど治り、少し腕にガラスで切った跡が残ってるくらい。

肩もほとんど完治



「神田、杏がまだ本調子じゃないから、体育はナシにしろ」



???
ぼーっと座ってると思った泉はそういう。
いやいや、体育好きやしさせて?もう怪我はなんともないからさ?

目で訴えてみるが、こっちをみない


「え?峰岸ちゃん体調悪いの?大丈夫?」

「うん、大丈夫!めちゃ元気!」


拳を突き上げてみるが、神田先生はあたしのことを見ずに、泉を見て言う


「じゃ、今日の体育は自習ね」



アホや
< 189 / 419 >

この作品をシェア

pagetop