愛は惜しみなく与う②

「好きって、杏をか？」

「なんだよ、杏ちゃんのこと嫌いなの？」

「え？あ、いや。嫌いじゃないけど」


なんだ。そういうことか。と朔は呟いた。何を焦ってんだか…


「そういうこと、じゃないけど？」

「え？」

「杏ちゃんのこと好きなの。彼女にしたいの！」


そう俺がはっきりいうと、朔はむせていた
もう、なんだよ


「え、それって、泉は？知ってるのか？」

「なんでわざわざ泉に報告する必要があるの？訳わかんないんだけど」

「いや…まぁそうだけど。泉もあいつが好きだから」

「だからなに？それで杏ちゃんを好きな気持ちは諦めるの？」



むかつくなぁ
朔だって同じ気持ちなのに
泉に…って遠慮している


「朔だって好きなんでしょ？最近自分の気持ちにやっと気づいたんじゃないの？でも泉が杏ちゃんのこと好きだから…いつもと変わらず接してるでしょ？」


見てたらもどかしいんだよ、、みんな


「俺は、杏ちゃんが好き。もう気づいたから、彼氏にしてもらえるように努力する」


朔はそのまま自分の気持ち押し殺しておけば？

そう言って屋上を出た



言い過ぎたかな