愛は惜しみなく与う②
本当は朔に杏ちゃんが好きなことを伝えたいだけだったんだけど。
あまりにも、俺はちがうって雰囲気を出すから、イラッとしちゃった
ライバル増やして、俺は何をしてんだか…
でも、スッキリした
朔は泉のことが大好きだ。まぁ俺も泉は大好き。それに尊敬してる。
でも恋愛は別だ
泉がもたもたしてるなら、俺は先をいくし、朔が自分の気持ちに蓋をするなら、勝たせてもらう
「だって…眩しすぎるけど、好きになっちゃったんだもんな」
屋上の階段を下り、廊下を曲がろうとしたら、ガシャン!と大きな音が鳴る
びっくりした
「俺も!!!わかんねーけど!逃げない!」
朔?
フンフンと鼻息を荒くして階段をおりてきた。
もうね、好きだよ、お前のそういうところ
「俺も、杏が好きだ。むかつくけど!」
認めたくないけど!そう言う
そうだよ。朔は素直な方が、素敵だよ
「俺たち、ライバルだな」
ま、結果オーライかもしれない。
気を使わずに、杏ちゃんにアプローチできるから。
どっちが勝っても恨みっこなしだ!
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