愛は惜しみなく与う②
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「今日はバイトか?」

「うん。帰るん8時過ぎかな?」

「迎え行くよ」

「ええよ。そのかわりご飯の用意しといて?魚も下処理して、焼いたらいいだけやし。味噌汁と卵焼きくらい作っといてほしいな」


今日は久しぶりのマドリカ出勤!
ゴタゴタがあって、あたしが拉致られた日、ほんまはバイトやった。

泉がマドリカ言って説明してくれたらしい



今日家でご飯食べるのは、泉と朔と響だけ。ご飯は泉に任せよう。
ほんで朔と響は勉強や


「なんがあったら言えよ。すぐ行くから」


最近はべったり送り迎えすることもなくなった。あたしがいらんって言った。

黒蛇も全く動きないし、なんせ泉がいるほうが喧嘩ふっかけられる。
それを理解したのか、泉も家で待つようになった。


ま、店出る時と、中間地点と、マンションの下に着いた時にLINEにスタンプでもいいから入れろとは言われている


過保護なお父さんみたい



「朔!あたしが帰ってきてアルファベット覚えてへんかったら、飯抜きやしな!」


お前が帰ってくる前に食べてやる!そう言った朔のこめかみにグリグリと拳を押し付ける
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