愛は惜しみなく与う②
「暴力いつから?」
「最近…あたしがバイトを初めて、それから帰りが遅かったりすると、浮気を疑われて暴力振るわれて…」
「なにそれ最悪やな。その口も…やられたん?」
綺麗な顔やのに
可哀想に
あたしの言葉を聞くと、女の子は泣き出してしまった
「誰にも言えなくて…怖くて…あなたが気付いてくれなかったらあたし!!」
「待って!一応店やし、落ち着いて?」
そういうが、うわーーーんと泣き出してしまった。千恵子さんにお願いして、スタッフルームに連れて行く。
「ほら、コッチ入りな」
「千恵子さんごめん。ありがとう」
「今は落ち着いてるし、杏ちゃんはこの子についていてあげな!もう少ししたら加奈子が来るから」
加奈子とは、ここのバイトの女の子
そうか。今日は加奈子もいるんか
「お言葉に甘えて…」
流石にこんな状態で放って置けへん
女の子はぐすぐす泣いて涙が止まらない
「あーもー!こんなんなるまで我慢したらアカンで」
ティッシュをとって女の子の鼻に無理矢理押し付ける。
ふがっと声を出した