愛は惜しみなく与う②
泉にLINEだけしておこう。


千恵子さんにあがりって言われて、スタッフルームに行くと、紗羅ちゃんは目を腫らしてこちらを見た


うわ、目腫れすぎ


「また泣いたん?」

「ごめんなさい…自分が情けなくて。あんな人だって見破れず…迷惑もかけて…」

「それはええよ。見る目ないなとは思ったけど、しゃーないやろ」


あ、ゆうてもうた
こんな美人さん、もっと色々選べそうやのに…



「友達がいないから、恋愛の話も相談できなくて、あの人が普通なんだと思ってて」

「あんた引っ越してきたん?友達おらんってなんでよ」

「あたし…高校から引っ越してきて…でも友達もできなくて高校も全くなじめなくて…引きこもってたの」


また意外やな
華やかな雰囲気をして、どちらかというと、キラキラした女性や

ま、色々あるんやろうな


「とりあえず帰るで。家はどのへん?」

「駅前…」


……思いっきり家と真逆やん…
まぁしゃーないか


「あの…どうしてあたしにそこまでしてくれるの?」




「んー…助けて欲しそうな顔してたし」


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