愛は惜しみなく与う②
「えーーー!じゃあ買いに行こうよ!」
「水着?ええよ。Tシャツと短パンで入る」
「ダメ!!!!」
慧は、両手を机にバンっとついて、体を前に乗り出して、あたしの顔を真剣な顔でみる
いや、どした、慧さん
「ダメダメ!水着買おう!!俺が選ぶから」
「「は?」」
突拍子もないことを言う慧に、反応したのは泉と朔
なんでもええけど…
「水着って男の人が選ぶの恥ずかしくないの?」
下着選ぶわけじゃないから、大丈夫なんかもしれへんけど…
水着売り場とか恥ずかしくない?なんかあたしも、男連れて水着買うとか恥ずかしくてできひん気がする…
「大丈夫だよ?俺そういうの気にしないから。杏ちゃんに似合うの選べるよ?」
ね?と爽やかに慧は笑ってる
ま…
「泳ぐなら水着の方がええもんなー。また放課後買いにいこか」
慧なら慣れてそうやしな?あたし水着とか選んだ記憶があんまりないから、よーわからんし。
やったぁ!と言う慧に、ちょっと待てと言う2人
「あんたら、なんやな!」