愛は惜しみなく与う②
チラリと泉をみると、「ん?」と首を傾げられた。
あかんあかん。
ちょっとドキドキしてもーた
落ち着けあたし
「杏ちゃんは?泉が選んだやつ気に入ったの?」
「う、うん、2人が選んだやつよりかは」
残念。と慧はションボリした。
2人が選んだやつよりかは、って言い方してもーたど。
ふつうに可愛いなって思ったし
泉の選んでくれた理由を聞いてしまったから。
少し嬉しかった
「可愛い奴」
耳元でそう聞こえ、パッと左耳を押さえる。
そんなあたしから泉は水着を取って、レジへ持っていった。
「…!!!!」
なにそれ!今のなに!!
「まぁ杏ちゃんならなんでも似合うよね」
「け!せっかく選んでやったのによ!」
2人もレジへ向かう
あたしは熱くなる左耳を必死に隠した
反則や
レジで会計を済ませる3人を、あたしはただ眺めていた
会計が終わり、慧から袋を手渡される
「はい!俺たちからの日頃のお礼!これ着て一緒に、旅行楽しもうね」
「うん。ありがとう」
あたしは袋を大事に受け取った
………