愛は惜しみなく与う②
「女友達欲しかったのか?よかったな」
「うん!嬉しい!喧嘩せん女の子の友達初めてや!」
それを聞いてまた泉は笑ってた
「ま、嬉しいのはわかるけど、あんまり外では2人で歩くなよ。杏も顔割れてるし、あの子は喧嘩と無縁そうだからな」
「わかってる!そこは気をつけるよ。学校で会えるのは嬉しいな」
よかったなとあたしの頭をポンポンとして、ヘルメットを被せてきた
そして行きとは違い、法定速度を守ってバイクは進んでいく
よかった。泉がいてくれたから、あの元彼もすぐ諦めたんやと思う
さすが烈火の総長や
家帰って何しようかな
明日は泉のお父さんにも会えるし、紗羅ちゃんも学校来る
楽しみなことが多いわ
ぼーっとそんな事を考えて、泉の背中に身体を預けていた
ふわふわした感覚
途中で鼻を摘まれたような気がする
そして次に目を開いたら、あたしはソファの上にいた
あれ?いつの間に家帰ってた?
見慣れた我が家に少し戸惑いつつ身体を動かそうとしたら、おかしなことに気づく
「え?」