愛は惜しみなく与う②
さっき悠馬の携帯で時間を見たが、いまは9時くらい
あたしが拉致られてからそんなに経ってへん
泉達があたしをどれくらいで見つけれるかは分からへんけど、昼までには来てくれるはず。
ただこの状況で何時間も耐えれる気がせん
「……どうやったら、泉は傷つくと思う?」
「はぁ?」
「答えろよ」
一歩一歩近づいてくる金城と、同じように一歩一歩下がり距離を取る
「俺だけ、苦しむのはおかしいと思うんだけど?だから泉にも同じように苦しんで欲しくてさ」
「……別に泉は、あんたみたいに心も体も弱くないから、薬とかは手出さへんと思うけどな」
「…悠馬、話したのか?」
ギロリと睨む金城に言う
「見たらわかるねん。目逝ってるし、頭もおかしいし…」
あたしがそう言うと悠馬から目線をこちらに向ける
変な話、悠馬に矛先向いてるときに逃げたかったんやけど……
震えて涙出てる悠馬を放って置けなかった
「薬はいいぞ?全て忘れさせてくれる」
「……弱いやつが手出すのが薬やけどな。よかったなぁ忘れられて」
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