愛は惜しみなく与う②
へへへーんと杏は誇らしそうにしている
よく分からなかったが、今わかった
杏の指には、俺たちの髪の色のネイルがされていた。
親指には、金髪の泉
人指し指には、新の黒髪
中指には、慧のアッシュグレー
薬指は、響のキャラメル色
そして小指には、俺の赤色
「親指は、まぁボスやし泉やろ?ほんで最近新が、オカンみたいやし人指し指。慧はお兄ちゃんっぽいし中指」
「俺お姉さんっぽいの?なんかやだなぁ」
響がみんなの理由を聞いて、自分が薬指なのを嫌がる。お姉さん指って言うもんな?
たしかに顔は一番かわいい顔してるけど
でも杏は違った
「響、薬指にホクロあるやろ?やし!」
え?そーなのか?
響の薬指をみると、ホクロがあった。いやいや、なんで知ってんだ?
「え、杏なんで知ってるの?俺そんなにしっかりと、手見せたっけ?」
響はまじまじと自分の手を見る
たしかに、ホクロはあったけど、見つけにくい
「いつも料理とか手伝ってくれてる時に見つけてん!ホクロ!」
やし、響は薬指やねん!となんとも不思議な自論を繰り広げる