愛は惜しみなく与う②

「ですね。海斗さんも彼女さんは連れてこなかったですもんね」

「そりゃまぁ、ここも危ないからなぁ。普通の子じゃ来たいなんて思わないっしょ」


まぁ、いつ誰が喧嘩ふっかけにくるかもわからへんしな。
安全とは言えへんけど


「ねぇねぇ!杏ちゃんはこの中でどれくらい強いの?」


海斗さんは気になるなぁ!と呟く。
みんなから話は聞いてるけど、実際に喧嘩をしているところを見たことないから、分からないなと。

うーんどれくらい強いかぁ


「泉くらいちゃう?」


そう答えると、海斗さんは爆笑していた
いやいや、笑うところか?


「ねぇ、この子本当面白いね?泉と同じくらいなんて…冗談でも言えないよ、ね?……え?」


冗談でしょ?と笑う海斗さんに、周りのメンバーは、真顔
おかしな空気を感じ取り
あれれ?とあたしを見る海斗さん



「まじで言ってんの?」

「うん、マジ!です!!」


語尾にですと付けておいた



「海斗さん!俺、杏ちゃんと泉が手合わせしてる動画もってますよ?見ます?」


慧が、そういえば!と思い出して海斗さんの隣に座る
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