愛は惜しみなく与う②
でも、事情が変わった
杏様も好きじゃない
向こうも杏様のことをたいして知らない
そんな奴と結婚させるのは御免だ
それは私が許しません
そんなことで彼女を手放すなんて、そんな気さらさらない。
杏様は分かってないが、私は本気だ。
杏様の望むことならなんでもしてあげれます。
たとえそれが、杏様と杏様の好きな奴のためでも。望むなら、望むままに。
そう思ってる
でも、訳のわからない婚約者と結婚なんて状況になってしまっている。
だから私は今
杏様には内緒で、いろいろ調べている
何かがおかしいんです
あの日の事件から
大切なものを全て奪うという、きちんと計画されていた 出来事
ずっと疑問を持っている
姉妹なのに、顔が瓜二つ
それくらい、鈴様と杏様は似ていた
表情仕草、話し方
全てを意識すれば、親しいもの以外違いは分からないだろう
私からみても、2人は仲は良かったと思う
思うんだけど
ひっかかることも多々ある
これは杏様に言うと、嫌われるから、まだ言えない。私は、ある1つの疑いを持って、今……調べ事をしている
ある疑いは…そう。
鈴様は、まだ…生きているかもしれない