愛は惜しみなく与う②
「お前なぁ…じゃあすぐそこのファミレスに居るから。終わったらそこに来い」
「おっけー!そうする!」
渋々泉は了解してくれた。
『拓也、ついていけ』
『ええぇ!俺バレるっすよ。前も杏さんにすぐ尾行ばれましたもん』
『尾行すんな、じゃあ。最初から屋上いっとけ』
『ほんと、杏さんが絡むと人使い荒いんだから』
『だって、俺だと存在感あるだろ?』
『なんですかそれ!俺が存在薄いみたいな言い方しないでくださいよ』
『はは。悪かったって。頼んだぞ』
『はぁ、わがままな総長。また連絡しますね』
2人がそう話しているのは、あたしには聞こえなかった。
いつも何かと、拓也があたしを見張ろうとしているが、基本気付く。
だが今回は気づかなかった
とりあえず屋上に向かう
あたしたちのクラスは2階。屋上は5階まで登らなければいけない
なんか青春っぽいよなー
呼び出しとか
そう思うとあたしの中学も高校も、平和やったんやな。学校は
高校はみんなビビって話しかけてこないって感じやった気もするけど。