愛は惜しみなく与う②
「いらっしゃいませー!」
中から美人なお姉さんがやってきた
背も高くてスラッとしてて、そして本当に美人
「やだ!泉くんったら、可愛い女の子つれてきて!本当妬いちゃう!」
語尾にハートが付くような話し方
なんか凄いな…
泉に飛びついてスリスリしてる
えっと……まさかの…
「か、彼女?」
あまりにもお姉さんが泉にベタベタしているもんだから、そういう関係なのかと。泉も黙ってるし
するとお姉さんが爆笑
その声は…なんだかとても、野太くて…え?
「いやん、かわいい!あたし女装家なの!」
「え!!まじで!?!」
いやいやいや!これは……
美人すぎるって
「なんか女としての自信を失うくらい、綺麗な人ですね」
まさか男やとは
言われてみれば、喉仏とかあるけど
泉は抱きつかれている腕を、ベシっと剥がして、スタスタと店の中へ行く
「もう!相変わらずつれないんだから!ささ!杏ちゃんって言うのよね!」
どうぞどうぞと中に案内されて、お洒落な店内にはいる。